裏銀座縦走 三俣 双六 [山行09]

裏銀座縦走5日目 8月10日 雨

          三俣山荘 から 双六小屋 へ


三俣山荘から双六小屋まで約3時間だったろうか。雨の中、美しい花畑を横目にひたすら進む。

大学生2つのパーティーと前後しながらに歩いた。
一つのグループはそれは俊足で、
頭の上まで届く重い荷物を背負っているというのに、私は付いていけない。
コルに下りてカーブを曲がり登りになったらもうその姿は登りきって全く見えない。
何処かに雲隠れでもしたかのように速かった。

ところが、もう一方は、渡れそうな川なのに段差がだめらしく
もどって他の場所から恐る恐る渡る。
聞いてみると、同じ山岳部だが、二つに分かれて行動しているとのこと。
なるほど。それで、今日は何処まで?と聞くと
「とりあえず、双六に行きます。」と言っていた。

『ははあん。とりあえずそれっていいなあ。停滞して選択肢を残しておく。
私は、ここまで歩いてきたんだから後、西釜尾根を残して下ってしまうと中途半端になる。
一日待って天候がだめならそれはそれで仕方ない。まだ日程には余裕がある。』

とりあえずの一言で停滞することになった。またしても、それが私に幸運をもたす。

小屋に着くと昨日からここで停滞している人、早々に到着してここで宿泊する人など、
午前中の山小屋にはめずらしく沢山の人でごった返していた。

夕方のニュースによると、台風は紀伊半島の南150㌔付近で東に向きを変えた。
北アルプスの予報は「曇りと霧。北の風が強いでしょう」だった。
小屋周辺も午後は雨もやみ、夕方には穏やかな空模様となる。

一方、下界では豪雨で大変なことになっている。
兵庫県では女子高校生とお母さんが遺体で見つかったとか、
小学生が行方不明になっているなど十数人が豪雨災害に巻き込まれている。
痛ましい災害の状況らしい。

家では山が荒れているのではないかと心配をしているだろうと衛星の公衆電話で連絡を取った。
テレホンカードで掛ける事が出来てとても便利だった。
ネパールに出かけたとき、衛星電話を持っていったことがある。
通話料は高いが連絡をとれるのは嬉しい。

同室の女性2人は単独行だった。この山域には何回か来ているらしい。
明日の行動に付いて相談すると
茨城から来たという方が
「大丈夫よ。もう空は晴れてきているし、風も無いわよ。」と楽観。
彼女は私の話し方から私の仕事まで当ててしまい
「歌を歌ったら素敵な声が生かせるわ~」など私は乗せられっぱなしだった。はははあ

西釜尾根は、上から見ると中々の岩尾根だったから・・・
台風の吹き返しの風でもあれば大変だなあ~~~~~とまだ心配。
布団の中で、再度ガイドブックで西釜尾根のルートを確かめる。
クサリがあるとか、痩せ尾根とかいてあるのみ。どうも分かりにくい。
八ヶ岳の横岳、剣の様なのかなあ?
カラビナ2枚シュリンゲ2本で確保して行けば岩なら大丈夫か・・・・など
いろりろ考えて眠りにつく。

田中澄江さん書
・・そう言えば、50代後半に裏銀座を物凄い速さで歩き通したと著書にあった。
その時のものなのだろうか。
IMG_0643.JPG
タグ:裏銀座縦走
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