裏銀座縦走 水晶岳 [山行09]

裏銀座縦走3日目午後  8/8 晴れ

       ~ 水 晶 岳 その名のごとく煌く山 ~

水晶岳は美しさを湛えていた。岩屑の山に見えるが稜線に続く岩稜は、登りが快適で楽しい。また、南側斜面は乾燥した岩礫に咲く花々、北側カールには緑豊かなお花畑を控え、そのまま岩壁まで埋め尽くす。南面と北面のコントラストがそれは見事で印象に残る。バックは眼下の残雪。切れ落ちた岩と花と雪渓そして黒部の大きなやまなみは素晴らしい景観を織り成している。
稜線の先が水晶岳
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稜線にて
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黒部の山々は鼓動を刻み大きなうねりを魅せる。
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岩山が輝く
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トラバースする登山道
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カールの上部
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岩頭の向こうにワリモ岳・鷲羽岳
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花の宝庫・・・その1 北面カールに咲き誇る
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ミネウスユキソウ
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カンチコウゾリナ
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花の宝庫・・・その2 南面岩礫地の3種
「シコタンソウ」
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「タカネツメクサ」
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この名前はぜひ知りたい。
他とは離れて岩の隙間に小さな株を作っている。タカネツメクサとは花びらがちがう。同定出来ない。
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水晶岳山頂
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水晶から先の岩尾根を進むと赤牛岳に到る
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午後からは薄日が射し、黒部の山々の様子を雲の切れ間から少しずつ眺望出来るようになった。
祖父岳から雲の平を望む  (なだらかな丘陵地真ん中に雲の平山荘)
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左から鷲羽岳・ワリモ岳・黒部五郎岳への山域
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北西には黒部湖が霧の合間に見え隠れする
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雪渓で一休みして喉を潤す
槍がようやく姿を見せた
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素晴らしい景色と花々との出逢いを胸にたっぷり満たし、満足して山小屋へ。

夕食はカレーライス。これがまた絶品!夏野菜と肉もたっぷり。こんな美味しいカレーってなかなか食べられるものではない。隣の奥さんは「おいしい。おいしい。」の連発。お代わりを3杯もしていた。・・・幸せ・・・

壁に貼ってある小屋に纏わる話と写真が目に留まった。ここにしっかり建てられるまでには、様々な苦労があったようだ。そして、その横に、今ここで働いている方のメッセージが。「小屋に泊まられる方全員の顔を覚えてしまいます。・・・・」と言っている。心を込めた小屋の誠意が伝わってきた。

本棚を覗き「黒部の山賊」を手にとって見た。何と、この小屋の持ち主、伊藤正一氏執筆だった。『黒部で捕った岩魚を一斗缶に詰めて背負い、夜の間歩いて槍を越え、上高地や松本に売りに行った』という話を読んだことがあることを思い出した。それがこの本に書かれている山賊のことだった。歴史の流れに翻弄されつつもその生き様を貫いた”またぎ”たちと伊藤氏との人間的な深い関わりがそれは面白く語られている。タヌキだの、河童だのお化けの話なども事実と照らし合わせながら書かれていて飽きない。

そこで、伊藤氏はまだ健在なのか小屋の方にお聞きすると、夏の間は三俣山荘におられるとのこと。ぜひどんなお方なのか会ってみたくなった。明日は三俣山荘に宿泊を決めた。ワリモ岳と鷲羽岳を越える。

夜中に目を覚ますと、窓から月明かりが差し込んでいた。明日は晴れそうだ。





~その他の花~
ミヤマリンドウ
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ミヤマキンバイ
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アカモノ
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タカネシオガマ・シコタンソウ・チョウノスケソウ・タカネツメクサ
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チョウノスケソウ
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タグ:裏銀座縦走
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